研究者がAIを用いて機能的なウイルスゲノムを設計
研究者がAIを用いて機能的なウイルスゲノムを設計
更新日: 2026年8月11日 00:30
2026年8月、科学誌『サイエンス』に掲載された画期的な研究で、スタンフォード大学とアーク研究所の研究者らが、合成生物学における飛躍的な進歩を遂げました。
ブライアン・ハイ氏率いるチームは、「Evo」と呼ばれる特殊なAIモデルを駆使し、完全に機能するウイルスゲノムをゼロから設計しました。
200万以上のバクテリオファージの配列を学習することで、Evoは生存可能なDNA設計図を生成するために必要な複雑な生物学的言語を習得しました。
研究者らはAIが生成した数千の設計をスクリーニングし、285の候補を合成。
その結果、大腸菌に感染して死滅させる能力を持つ16種のウイルスが生まれました。
これらの合成ウイルスの中には、天然のウイルスを凌駕する有効性を示すものさえありました。
この進歩は、抗生物質耐性を持つスーパーバグと戦う手段としてファージ療法の非常に大きな可能性を秘めている一方、重大なバイオセキュリティ上の懸念も浮き彫りにしています。
研究者らは、AIは自律的ではなく、人間による監視がプロセスにおいて不可欠であると強調しました。
さらに、本研究は細菌を標的とし、人間に脅威を与えないバクテリオファージのみに焦点を絞っていました。
つまり、医療イノベーションを通じて数多の命を救い得る同じ技術が、悪用を防ぐための強固な新しい安全性や規制の枠組みを必要としているのです。
