室温で発生する熱波の発見がエレクトロニクスを進歩させる可能性
室温で発生する熱波の発見がエレクトロニクスを進歩させる可能性
更新日: 2026年8月8日 01:45
UCLAサミュエリ工学研究科の研究者らによる画期的な発見が、エレクトロニクスの未来を一変させようとしています。
学術誌『Nature Physics』に掲載された研究によれば、熱は室温においても固体材料の中を組織的で光線のような経路を通って伝わることができるという「フォノン集束」と呼ばれる現象が明らかになりました。
研究者らは、ユニークな結晶性半導体であるヒ化ホウ素を利用することで、日常的な環境下でもこれらの方位の絞られた経路を維持することに成功しました。
熱は通常ランダムに拡散し、AIハードウェアやスマートフォンといった現代のテクノロジーにおいて性能のボトルネックとなるため、これは大きな飛躍といえます。
今回の発見により、光ファイバーケーブルが光を導くのと同じように、熱を結晶により定義された特定のルートに沿って操ることが可能になりました。
ナノスケールで熱を制御するこの能力は、「量子熱工学」を可能にします。
熱に弱い部品から効率的に熱を逃がすことで、技術者はより高速で信頼性が高く、エネルギー効率の良いチップを設計できるようになります。
永傑(Yongjie Hu)教授が率いるこの研究は、熱エネルギーを制御するための新しいパラダイムを確立するものであり、次世代の高性能デバイスの実現につながる可能性を秘めています。
